短歌のピーナツ

堂園昌彦・永井祐・土岐友浩が歌書を読みます。

2017-04-05から1日間の記事一覧

第52回 前登志夫『吉野鳥雲抄』

桜とともに 土岐友浩 吉野鳥雲抄 いつしか四月が来ている。 四月が来るのではなく、わたしのいのちという時間が確実にあらたな季節へ移っているのである。 うちなびく春来るらし山のまの遠き木末(こぬれ)の咲きゆくみれば (『万葉集』巻八) 尾張連(おわ…